男性保育士の先輩から

末 幹彦さん(富士見保育園

 

平成26年就職

保育士3年目

 

四年生大学 人間福祉学部児童学科卒業

保育士・幼稚園教諭資格有

 

就職まで

「新卒で採用されて3年目となりました。男性保育士を募集しているという話を大学の先輩で保育士をしている方から聞き、採用試験を受けましたが、正直言って自信はなかったです。

 というのも、就職活動では民間企業の保育園に保育士として応募していたんですが、落ちていたんですね。いや、何十もってことじゃないですよ(笑)。男性保育士は業界的にまだ浸透しているわけではないと思いますし、将来自分が家庭を持ったときに家族を養っていくことなども考えると、保育士じゃなくてもいいかなと迷うこともありました。でも、やはり最終的には子どもが好きだという気持ちに揺らぎがないことから、保育士としてやっていきたいという気持ちを再確認しました。

 その気持ちを再確認できたのが富士見保育園だったんです。実はかなり時間をかけて見学させていただいたのは富士見保育園だけでした。見学実習という形で半日掛けて、実際に子どもたちと関わらせていただき、職員さんとお話しさせてもらって、園長先生からは園の保育方針の説明なども時間を掛けていただいたんです。おかげで職員間の雰囲気や子どもたちの遊んでいる様子が分かり、自分がここで仕事をしたらこういうことをするんだなというイメージを持つことができました。また、富士見保育園では縦割り保育(異年齢保育)をしているということも就職したいと強く思うようになった大きな要因です。

 内定をいただいてから知ったんですが、歴史のある保育園ということで「富士見保育園を支える会」というサポーター組織が存在することも就職を決めた大きな理由です。地域に密着し、地域と連携して保育を展開するということは園と保護者の信頼関係がなければ成り立たないと思っています。それがあるという保育園で仕事をしたいと強く思うようになっていましたね。」

 

保育士として考えていること

 「保育士になって感じたのは、子どもが好きだというだけでは成り立たない仕事だなということです。子どもたちの生活の中で、自分への信頼、子どもへの信頼を構築することは決して易しいことではありませんでした。いろんな性格の子どもたちがいる中で、ひとりひとりの子どもの思いに向き合えるようにと思っていますが、できているのか自分でも自信がなくなることもあります。自分の言葉で自分の言いたいことを子どもたちに理解してもらうようになるためにはまだまだ努力が必要だと思います。しかし、日々の子どもたちの関わりの中から気がつくことも多く、明日はどんなことが待っているのかということを考えられるようにもなってきた自分に驚いています。

 今一番思うのは、園行事での子どもたちの表情が様々であり、その表情を一緒につくりあげていけるやりがいがあるということでしょうか。子どもたちの表情を見て、やっていて良かったと思うことも多いです。

 また全く別の話になってしまいますが、先輩保育士の存在も大きな存在です。特に男性保育士の先輩がいることは非常に心強いところがあります。困ったときに相談できるということがこんなにも気持ちが楽になれるんだなということを、仕事をして改めて感じました。

 ですから、これまでは先輩保育士を見よう見真似でやってきた感がありますが、いずれ自分の保育観を活かした保育ができるようになって、今度は自分が頼られるような保育士になりたいと思っています。」